玉川アルプホルンクラブ ホルン作り方
アルプホルンができるまで
玉川アルプホルンクラブ
こちらでは、アルプホルンの作り方
をご紹介しています。
間伐材から全て手づくりで作る方法
製作キットから、作る方法など、
いくつかのやり方があります。
 森の利用やアルプホルンに興味のある方のために制作された「アルプホルン作りハンドブック」があります。この冊子は、2005年4月30日に愛知万博会場で、全国の手づくりアルプホルンクラブや愛好者の情報連絡のために結成された「全国手づくりアルプホルン連盟」から出されたものです。この連盟の事務局は現在のところ、この玉川アルプホルンクラブとなっています。 
 アルプホルンの作り方は、この冊子にまとめられています。ここでは、その内容を抜粋して紹介します。

 なお、この冊子は(社)国土緑化推進機構・緑の募金制定10周年記念、及び特定非営利活動法人森づくりフォーラム創立10周年記念として実施した「2005年日本国際博覧会、愛・地球博」市民参加プロジェクトへの出展を記念して刊行したものです。
Tamagawa Alphorn Club /Kanagawa Atsugi JAPAN
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玉川アルプホルンクラブ

手づくりのアルプホルンで、音楽を楽しむ市民楽団

●アルプホルンとは
アルプホルンは4世紀にローマからスイス(当時ヘルベチア)に金属楽器が伝わったことがはじまりとされます。これをスイスでは木をくりぬいて作るようになりました。

 

●アルプホルン作りをはじめる前に
スイスではふつうモミノキを使います。歴史的には、急斜面に生え、根本が曲がった部分を利用します。現在では、幅の広い板からとったり、木片を寄せて接着したブロックから作ることもあります。日本の場合、ヒノキが一番好まれています。これは加工性も良く、薄くても割れにくいなどからです。ナラなどの堅い広葉樹では加工が困難で適していないと思われます。

 


●アルプホルンを作る3つの方法
3つの方法は、
 (1)間伐材を切り出して作る方法
 (2)材木を買って作る方法
 (3)製作キットを使って作る方法
があります。どの方法も、材木を縦に切り、中を削り、また合わせることにより、管状のものを作ります。


(1)間伐材を切り出して作る方法
 形状の良くない木を間伐し、これでアルプホルンをつくる方法です。建築材等としては、価値の無い材に、楽器として付加価値をつけいくという意味では、心引かれるものがあるでしょう。
  
型板をあてて確認             運び出しは重労働

(2)材木を買って作る方法
 製材された木材を利用する方法です。乾燥しているので狂いが少なく、手ごろな手法といえます。


(3)製作キットを使って作る方法(この材は、必ずしも間伐材ではありません
玉川アルプホルンクラブで開発した初心者から専門家まで使えるアルプホルン製作キットです、内部はNCルーター機で加工してあるので、寸法精度もよく加工時間は大幅に少なくなります。

 



●製作に使う手道具
道具類:小型かんな、鋸刃ヤスリ、カッターナイフ、ものさし、締め具等
材料類:紙やすり、エポキシ接着剤、木工用ボンド、塗料、刷毛等
機械類:小型帯鋸盤、電動カンナ、サンダーベルト、チェーンソー等(これらがあると作業が早い)
  
型板           締め具           鋸やすり
  
エポキシ接着剤      木工用ボンド        塗料
  

帯鋸            電動カンナ        ベルトサンダー


●掘り方
削り方
削りは、生材のほうが掘りやすいですが、乾燥時に狂うことを予想して作業をおこなう必要があります。仕事を早く正確にするには15センチ間隔で必要な深さをチェーンソーで堀、その間をのみで削ります。
外側の削りは、大きく削る場合は、小型の帯鋸があると便利です。手首をやわらか使って削る電動カンナ、作業は遅いですが、丁寧な仕上げになる手カンナなどを使います。
  


●接着材の種類と方法
2液攪拌型エポキシ樹脂接着剤を使用します。また、仕上げの籐を巻くときに酢酸ビニル系接着剤(木工用ボンド)を使います。締め具を使って接着していきます。
  



●ジョイント部の加工と修正
アルプホルンは、全長が約3メートルです。そのままでは持ち運びに不便なので、ジョイントを利用して3分割にします。ジョイント部の加工は、最後で仕上げをおこないます。材料は真ちゅうをりようします。全体で一直線になることを確認し、固定していきます。


●ベル、アダプター(吹き口)の取り付け、脚の取り付け


●塗装
アルプホルンは、管内を湿った空気が通りますので、塗装をしないと変形を生じます。
  



●絵を描く
音には関係ありませんが、仕上がりに絵を描くとすばらしい楽器になります。絵は一度塗装した上に描きます。その場合紙やすりで表面を荒らしておきます。
  


●マウスピース

マウスピースは、本体の出来以上に音色や音程を左右します。また、外形は音質にそれほど左右はされないようです。自作するには、木工旋盤や専用の掘り具を作る必要があり、大変です。玉川アルプホルンクラブでは、一般的な状態のものを用意しています。
  
フレンチホルンのものをアダプターで。 マウスピースの断面


●楽器収納袋、演奏会用のコスチューム
玉川アルプホルンクラブでは、各型紙を用意してあります。それで自作することができます。楽器収納袋は、楽器を衝撃から守る重要な役目があります。
 

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